A LIFE COM.

情報処理と環境に関する研究報告

AL_COM.IER1 March 1,2002

 

著者は,O2の摂取量・栄養価の摂取量が生物的環境に依存する生体内の特性で重要なものであると考える.生物の活動におけるエネルギー源としては,太陽の光エネルギーが大部分を占めることの報告がある.太陽の光エネルギーで光合成をおこなう植物が存在する生物的環境を含む生態系は,光合成の生産から生じる酸素や栄養素の分布が可能な環境である.この植物の生産から生じる酸素や栄養素を用いて,この環境の物質やエネルギーがつくれることがある.この植物の生産から説明できる物質の循環とエネルギーの出入りに依存する各種が,相互関係で結ばれた生物社会をこの環境につくる.この生物社会の多様化した各種の類似性は一様ではない.著者は,ある情報処理を各種の生体内でおこなった結果が生物的環境に基づいている多様性であると推論する.

この環境的制御については,「太陽の光エネルギーで光合成をおこなう植物が含まれる生物的環境でつくる生物社会がある.この社会からなる環境に基づいた生体を制御する方法」を挙げた.この推論で,次の前提を著者は設けた.「光合成をする植物の生産からの物質の循環とエネルギーの出入りに基づいた,各種の適応や伝達的性質の累積的変化がある.」

生体がある情報を獲得すると,その生体内で生じる特定の反応をひき起す.生体への刺激から,生体の適応や伝達的性質の累積的変化をするのに必要な情報が伝達できることがある.このことからも,遺伝的調節のみでなく,生物進化の進行にみられる変異も指摘できる.交配ではゲノムセットの一部を混合あるいは交換し,個体を発生させることができる.交雑では,雑種が発生することを説明している.純系は,「全ての遺伝子についてホモな系統」1)であり,「純系の個体間に生ずる変化は環境の影響によるものであって遺伝しない」1)ことを生物学で報告している.遺伝子型から表現型への決定には,環境との共同作用を原因として生じることを生物学で報告している1).この報告においては,表現型の決定には生体へのある刺激が必要である.このことから,著者は,生体内のある情報処理をひき起すことで遺伝子型から表現型の発現が生じることを考える.このことを前提とするとき,著者は,生体の獲得する情報に基づいてその生体の反応やその生体の形質が決定することを推論する.

この遺伝的制御については,「遺伝子型から表現型への決定には環境との共同作用を原因として生じる生体を制御する方法」を挙げている.この推論で,次の前提を著者は設けた.「遺伝に基づいていた,各種の適応や伝達的性質の累積的変化がある.」

生体の操作については,環境的制御と遺伝的制御に分けた考察で遺伝情報と非遺伝情報の処理を論じた.生物の多様性が生じた環境に,ある生体を制御するのに必要な情報が発生した.この環境において,その情報をある生体システムへ入力してその生体システムから特定の出力をさせる生体の操作の方法について論じた.情報処理を論点とした場合は,著者は,生体が遺伝情報や非遺伝情報のある処理から特定の反応をひき起すことを推論できた.

適応や伝達的性質の累積的変化をする生物の生体内での情報処理で生体を制御する方法について本章では考察した.この情報処理の特性の決定は環境と遺伝との共同作用を原因として生じることを考察した.次の節ではこのことで,数学的解析ができることを考察する.

 

←the preceding page  the following page→

6